標準誤差(SE)は、母平均の推定値としての標本平均の精度を測る指標です。標準誤差が小さいほど、推定された平均値は精度が高いことを意味します。
標準誤差の公式
SE = s / √n
ここで:
- s = 標本の標準偏差
- n = 標本サイズ
- √n = 標本サイズの平方根
解いた例題:25人の患者
シナリオ:25人の患者(n = 25)を対象とした医学研究、平均心拍数 x̄ = 72 拍/分、標準偏差 s = 10 拍/分。
ステップ1:標準誤差の公式を適用する
SE = s / √n = 10 / √25 = 10 / 5 = 2 拍/分
解釈:標準誤差が2拍/分であるということは、標本平均(72拍/分)が母平均の真の値から±2拍/分以内にあると期待されることを意味します。
95%信頼区間の計算
標準誤差を使って、95%信頼区間を構築できます:
95% CI = x̄ ± 1.96 × SE
例への適用:
72 ± 1.96 × 2 = 72 ± 3.92
95% CI:68.08 から 75.92 拍/分
これは:母集団の真の平均心拍数が68.08から75.92拍/分の間にあると95%の確信を持って言えることを意味します。
標準偏差と標準誤差の比較
| 基準 | 標準偏差(SD) | 標準誤差(SE) |
|---|---|---|
| 何を測定するか | 個別の値のばらつき | 推定された平均の精度 |
| 標本サイズの影響 | あまり変化しない | 標本サイズが増えると減少 |
| 通常の使用方法 | データとばらつきの記述 | 統計的推論と推定 |
標本サイズの本質的な影響
標本サイズを増やすと、推定精度が大幅に向上します:
- n を2倍にすると SE は √2 分の1になる(約29%減少)
- n を4倍にすると SE はちょうど半分になる
この関係が、研究者が精度を高めるために標本サイズを増やす理由です。
SD と SE の使い分け
- SD を使う:グループ内のばらつきを記述するとき、グループを比較するとき。
- SE を使う:平均の精度を報告するとき、信頼区間を構築するとき、統計的検定を実施するとき。